大大阪時代に学ぶ
こんにちは。大阪府箕面市を中心に北摂地域できもの教室や出張着付けをしております、たま着物教室の川田たまきです。先日、大阪大学の総合学術博物館で「ゴージャスとモダニズム」と題した大阪船場の豪商、塩野家(塩野義製薬の家系)のコレクションのミニ展示がありましたので、見学に行ってきました。
明治から大正、昭和初期にかけての大阪船場の豪商の暮らしぶりを垣間見ることができるとワクワクしながら出かけたのですが、広大な敷地の阪大で迷子になり、古い歴史ある建物のなかで、それこそ昭和初期にタイムスリップしたかのような時間を過ごしました( ;∀;)久々にちょっとコワかったです・・・。
展示内容はミニミニでしたが、美しい袱紗や日本画、それに鮮やかながらも深みある緑色の、亀甲に鶴の刺繍の婚礼衣装、打掛の展示もあり、時間を忘れて見入ってしまいました。大大阪時代と言われる、この頃の大阪の様子、特に船場あたりの様子は、小林一三さんの「逸翁自叙伝」にも描かれており、本当に大阪が、熱帯びたような活気のある時代だったようです。
そして、生まれて初めて、絽の袱紗を拝見いたしました。さすが豪商。夏はちゃんと夏用の袱紗を作って使われていたんですね・・・。そして、帰ってからネットで検索してみると、なんと、売ってる~!現代にも存在しておりました。ちなみに、絽の振袖も昔はあったのですが、この頃は滅多とお目にかかれませんね。大大阪時代の人々のように、季節を楽しむ心のゆとりを持ちたいと切に思いました。
そして、なぜかポインター犬が可愛らしく美しく描かれた日本画があったので、不思議に思って(というか、なんでやねん!と思って)解説を見ると、なんと愛犬!ポインターは明治元年に初めて日本に輸入されたそうで、飼うのには、登録料やら予防接種やら色々とお金と手間がかかったそうです。そこまでして飼っているので、愛らしさひとしお、ということでしょうか。絵にまで描いてもらって、幸せなワンちゃんですね!
レトロな大学会館の中に展示室があったのですが、この建物自体も昭和初期に建てられた旧浪速高等学校の校舎だそうで、リニューアルはしているものの、階段や造りは趣があり、探検欲を掻き立てます。博物館の展示も様々あって、数日遊べそうな大阪大学豊中キャンパスでした。